レース中、馬群が綺麗に3つに分かれました。
逃げ3頭、先行4頭、後続6頭。
1〜4着が全て後続の6頭の中から出ており、それだけ展開が後ろの馬に向いたことが窺えます。
その要因はやはりなんと言っても前に行った3頭でしょう。3頭で併走したままハナ争いをして1000mは57.3秒。こんなに速くては流石に潰れてしまいますね。
各陣営に「何が何でも逃げろ」の指示が出ていたのでしょうか?そうでもないと説明がつかないくらいに3頭とも譲りませんでしたね……。
1着 4枠4番 ビッグリボン
後方組の中でいち早く動き出し、積極的に前を捕まえに行ったのがこの馬でした。
内枠でもありましたし人気馬でもありましたので先団に取り付くと前後左右と囲まれる形になってしまいました。3〜4コーナーでは完全に馬群の真ん中を走っていて進路があるか心配だったのですが……。
直線を向いた時は綺麗に目の前が開けていました。これは最高でしたね。スムーズに加速することも出来ましたし目の前を走っていたビジンが目標になり走りやすくもなりました。ビジンをかわした後も外から来たウインマイティーと併せ馬の形になり一時はウインマイティーが前に出るかというところを最後までしぶとく伸び続けました。
この馬はキセキの全妹であり、この時期の阪神の芝は非常に向いている可能性があります。
ハンデ戦の中で55kgとしっかりと斤量を背負っての重賞制覇であり、力があることは確かなのですが脚元に展開にと助けが加わっての好走であったことは忘れないようにしておきましょう。
2着 6枠8番 ウインマイティー
史上初のマーメイドS連覇がかかっていた一戦でしたが、惜しくもビッグリボンを捉えきれずに2着となりました。
ビッグリボンに比べてこの馬は大きく外を通って直線を迎えており、その分のロスが最後の3/4馬身差になってしまったかなという感じです。
通った場所が逆もしくは斤量がもう1kg軽ければ……と思ってしまいますがそれがハンデ戦ですから言いっこなしですよね笑。JRAのハンデキャッパーは本当に優秀だなと常々感じます。
和田竜二騎手曰く「乗りやすくなっている」とのこと。6歳ではありますがまだもう少し伸び代がありそうな感じがしますね。
一瞬の瞬発力は無いので今回のようなタフな脚元やしんどい展開をジワジワ伸びて来れるような舞台がいいと思います。
夏の洋芝を走るか、休んで秋のG1戦線に備えるか。
今年からエリザベス女王杯は京都に戻りますが実はこの馬は改修前の京都競馬場の経験があります。阪神でないからと評価を落とす必要はないですし、メンバーや天候次第では狙ってみてもいいかもしれませんね。
3着 4枠5番 ホウオウエミーズ
来ましたね10番人気。今回を含めて2019年からの5年間で10番人気の馬は2-1-1-1です。この人気で複勝率80%は異常も異常、オカルト的ですらありますね。
因みに10年分を見ても3-1-2-4と勝率30%複勝率60%と非常に高い数字を叩き出しています。一体何がどうなって……。
前述したように今回のレースは後方待機組に大きく展開が向いたレースで、その中でもこの馬はビッグリボンの通ったスペースを後ろからスムーズに内を回して伸びてきています。展開がバッチリ向いての好走であることは間違いないでしょう。
ハンデ戦でかつ展開が向いて3着です。前にいた2頭とはかなり力量差があります。
今後も人気薄のままでしょうし狙いたくなるかもしれませんが、あまり深追いはしない方がいいかもしれません。
脚質的にも不安定な部分がありますし、好走機会はかなり限られてしまっている馬だと思います。
2人気 7着 ストーリア
4角でがっつり挟まれて顔が上がってしまっていましたね。私はストーリアを軸にしていたので頭を抱えました。
さぁここから!という直線入り口であの大減速があっては流石に厳しいと思います。
今回の展開とストーリアの実績、そして4角の手応え的には連対した2頭に肉薄する走りが期待できたと思いますので非常に残念なレースとなってしまいました。今回は参考外としていいレースだと思います。
夏競馬には参戦してくるのでしょうか?まだ4歳と若いですし、経験を積んで秋にはさらに強くなっていることを期待したいと思います。とりあえず次はクイーンステークスなんてどうでしょうかね?