次につなげる競馬レース回顧

これ以上負けないように。もっと良い思いをするために。何より競馬を楽しむために。

オークス 好走馬回顧 『これほどまでに強いのか』

「これほどまでに強いのか」

ドゥラメンテ皐月賞での名実況ですが娘であるリバティアイランドにもこの言葉がよく似合いますね。関テレ立本アナがこのフレーズを使用しておりましたがまさにこの表現が相応しいレースでした。

ちょっとレベルが違いすぎます。この馬の同世代に生まれてしまった他の17頭は自らの運を恨むしかありませんね……。

 

1着 3枠5番 リバティアイランド

軽々と馬群から抜け出しぐんぐんと差を広げ、最終的には2着に1.0秒差をつけての勝利。全く危なげもなく無事2冠馬となりました。

今回は桜花賞のように進んでいかないということはなく、むしろ力んで行きたがるような素振りすらありました。

先行した4頭が結構飛ばしていて、最終コーナーではこの馬の前にはゴールデンハインドしか残っていませんでした。スムーズに外に出して直線を向いて、あとはもう存分に末脚を爆発させるだけというレースでした。

一度エンジンがかかってしまえばもう捕まえられませんね。圧倒的な末脚でした。特に先頭を走るラヴェルに並びかけた時に鞭が2発ほど入りましたが、その直後にギアが入り一気に加速しました。

この時鞭が入ると即座に手前を変えており、この手前変換で一気に末脚が解放されているように見えましたね。先頭が変わったのは200のハロン棒付近でしたがそこから1.0秒差を付けていますからその圧倒的ぶりがわかるかなと思います。

秋は恐らく秋華賞へ直行でしょう。今年から京都競馬場に戻る秋華賞です。京都は下り坂を上手く活かしてスピードに乗る馬もいますが……まぁこの馬は負けないと思っています。

この馬を負かせることのできる馬が思い当たりませんし何よりこの馬が負ける姿を想像できません。それだけの馬です。三冠は通過点ではないでしょうか。

秋の京都、怪我に気をつけていってらっしゃいお嬢さん。

 

2着 6枠12番 ハーパー

流石は東京2400mのルメール騎手です。スタート直後から直前までずっとリバティアイランドの後ろを確保していました。

いつでもリバティアイランドを捉えられる位置に構え、直線で並びかけに……いこうとした矢先に勝ち馬は物凄い瞬発力で遥か先へ行ってしまいました。

こればっかりは仕方ないですね。相手が悪いです。

この馬はあまり強烈な末脚のイメージはありませんが実は今回上がり3Fがメンバー中3位タイの末脚を使っています。

オークスは速い上がりを使った馬がそのまま上位を占めやすい傾向にありますが、この馬はそれなりに前目の位置からこの末脚を繰り出していますので当然上位に食い込んでくるというわけです。強い競馬をしたことは間違いないと思います。あの化け物さえ居なかったらこの馬がオークス馬ですからね。

今回の条件がベストに近いかなと思っていましたが秋華賞の京都2000mも割といいかもしれませんね。下り坂のコーナーを利用して上手くスピードに乗ったまま直線をスムーズに向けばワンチャンリバティが届かないなんてこともある………ない……ないかなぁ……。

 

3着 7枠13番 ドゥーラ

今回上がり2位の34.1秒の末脚を使って追い込んできました。この34.1という数字はリバティアイランドの34.0に迫る数字であり、3位のハーパーは34.8を大きく上回るかなり優秀な数字です。やはりオークスは末脚を使えた馬がそのまま馬券になりますね。

実はこの馬、阪神JFではメンバー最速の末脚を繰り出した経験のある馬です。G1の舞台においてリバティアイランドより速い上がりを使ったことのある馬です。

これだけで今回は買う理由として十分であったと思います。くどいようですがオークスは末脚勝負ですからね。

斎藤新騎手が乗った時はこれでデビューから5戦連続で上がり2位以内を記録し全て馬券内に好走しています。斎藤新騎手と手が合うのでしょう。今後もこのコンビでの活躍を期待したいと思っております。

さて秋華賞ですが流石に末脚一本ではキツいかなと思っています。G1以外の差しの決まりやすい舞台で次の1発を期待しましょう。

 

4着 1枠1番 ラヴェル

先行したことにまず驚きました。出来るんですね先行。

1枠1番の絶好枠でしたが位置が後ろになってしまっては……と思っていましたがあの位置ならこの枠の恩恵をフルに受けられます。坂井瑠星騎手はナイス騎乗でした。もう少しで2着まであったのですが。

ダービーほどではありませんがオークスも1枠1番は非常に有利な枠です。しかし先行した4頭のうち他の3頭は16、17、18着へ沈んだ中この馬だけは最後まで粘り通しました。しっかりと力は見せてくれたと思います。流石は唯一リバティアイランドを倒した馬ですね。

今回初めて先行の競馬が出来て、またひとつ皮が剥けたかなという感じはしています。しかし前述の通り1番枠からでも4着です。力のある馬だとは思いますがG1ではちょっと厳しいかもしれませんね。

一夏を超えて馬体が大きく増えるなど、何かきっかけとなるもう1段階の成長が必要だと思います。

 

5着 8枠17番 シンリョクカ

実はオークスはダービーほど8枠はマイナス材料ではありません。それが差し馬なら尚更です。

前走の着順と8枠で嫌われているようでしたので個人的にこの馬にはかなり期待をしていたのですが……流石にずっと外を回らされすぎましたね。

直線でも良い脚を見せてくれたのですが最後の最後で苦しくなってしまいました。これは道中のロスが響いてのものでしょう。

最近導入されたトラッキングシステムで確認すると17番だけ終始1頭飛び出るような形で追走していました。これでは流石に厳しいですね。

2〜4着馬とは枠の差です。枠が違えば2着までは全然ありえる内容であったと思います。

この馬は秋華賞でも期待したい一頭ですが、賞金が心もとありません。一度レースを使うのであればそこで必ず賞金が欲しいですね。

なるべく消耗はしたくないですが失敗は許されません。ある程度仕上げてくると思いますのでそのレースは狙えます。

秋華賞はそこからのデキ落ちに気をつけて予想をする必要がありそうですね。万全であれば十分戦える力は持っているとは思います。