次につなげる競馬レース回顧

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福島牝馬S好走馬回顧 『福島巧者≒中山巧者』

お久しぶりです。

先週は諸事情により皐月賞の回顧しか書けず、アーリントンCアンタレスSがまだ書けておりません。

今週の回顧が終わったら後追いでこの2レースも回顧記事をUPしたいと思っていますので気長に待って頂けると幸いです……。

 

では福島牝馬S好走馬の回顧です。

今の福島はそれほど内が伸びず、外からの差しが届きます。

このレースも道中外目を回って直線でも外からグイグイと脚を伸ばした馬が上位を占める結果となっています。

前半はスローペースでしたが、途中から一気に流れが速くなり3コーナーでは既に先団にどっと馬が押し寄せるようなロングスパートの我慢比べとなりました。

キレや瞬発力に大きく秀でた種牡馬の産駒よりもスタミナやパワーも備えたタイプの産駒が台頭しており、ヴィクトリアマイルの前哨戦としては少し参考にしにくいレースだったかなと個人的には思っています。

 

1着 2枠2番 ステラリア

繋靱帯炎による1年近い休養からの復帰戦でいきなり結果を出しました。エリザベス女王杯2着の実績は伊達じゃありませんね。

道中馬群の中で脚を溜めて勝負ポイントを窺い、1000mを超えたところから前を行く馬に合わせてスピードを上げ、前に取り付き長く良い脚を最後まで使い続けました。

馬群の外を通して早めに進出しそれなりの位置から上位の末脚を繰り出した馬が今回は馬券内を独占していますが、この馬は2枠2番からスムーズに外から追い出せています。

この枠でも内に拘らず馬群の真ん中で待機していた団野騎手の好判断でしたね。

今回の結果でヴィクトリアマイルの優先出走権をゲットしましたが、東京マイルはどうでしょうか。

というのもこの馬は良績が右回りに多く見られる傾向があり、一瞬の瞬発力よりも今回のようなロングスパートの方が向いてる気がするのです。

適性から外れた馬場と展開のG1で戦えるほどの強さはないと思います。次にG1で狙うとするなら秋にまたエリザベス女王杯に出た時でしょうか。

宝塚記念は……流石にキツイですかね。

いずれにせよ人気薄であればヒモに抑えておく程度の評価で良いとは思います。

 

2着 5枠9番 ビッグリボン

この馬は勝ち馬よりも早めに仕掛け始め、勝ち馬と同じ上がり繰り出しハナ差2着となりました。

全兄にキセキがいる血統なだけあってスタミナも持続脚も良いものを持っていますね。ステラリアより大きく外を回った分ハナ差届きませんでしたが、勝ちに等しい内容でした。

ロングスパートの我慢比べがルーラーシップ産駒であるこの馬の追い風となったことでしょう。うまく流れに乗れたと思います。

西村淳也騎手曰く「もう少し上手く乗れたら」とのことでしたが、これは「もう少しステラリアを閉じ込められれば……」という意味に聞こえました。十分上手く乗れているように見えましたが流石の向上心です。

美浦栗東も若手騎手の成長が著しいですが、西村淳也騎手はまだまだ伸びていきそうですね。既に上手い部類だとは思いますけども。

さて馬の方ですがヴィクトリアマイルは出るのでしょうか?出たとしても馬場や展開に恵まれないと厳しいかなと思っています。

 

3着 6枠11番 クリノプレミアム

中山巧者と福島巧者はリンクするイメージがあるのですが、この馬は今回見事に体現してくれましたね。

そもそも去年のこのレースの2着馬であり、適性は文句なしであったことが窺えます。

この馬はオープン入りしてから中山と福島でしか馬券になったことがなく中山は1-1-1-2、福島は0-1-1-0、それ以外は0-0-0-6です。これは一度キャピタルステークスを使っているだけであとは全てG3以上を走っての成績であり、まさに中山巧者・福島巧者と呼ぶに相応しい戦績でしょう。

となれば中山福島なら買ってそれ以外は買わない。これがシンプルかつ効果的な狙い方だと思っています。

ただ今年で6歳です。いくら得意舞台とはいえ、いつまで通用するかの見極めは必要になってきます。

例えば特筆する敗因もなく惨敗することがあるとすればタイミングはその時かもしれないですね。