次につなげる競馬レース回顧

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皐月賞人気馬回顧 『開かない、進路』

4人気 9着 フリームファクシ

枠が枠だけに辛かったですね。

スタートからずっとルメール騎手のファントムシーフに閉じ込められ、常に馬場の悪いところを走らされてしまいました。

こういう走りをしてきた時のルメール騎手ほど怖いものはありません。徹底的に対象馬をマークして、その馬のしたい競馬を全くさせないのです。

レーン騎手も道中何度も打開しようと手立てを考えたと思いますが、ずっとメタルスピードとファントムシーフに壁を作られ、身動きがとれないまま直線を迎えて最後は力尽きたのか伸びを欠いていました。

この戦い方を強いられてしまったら恐らくソールオリエンスでも厳しかったでしょう。今回の惨敗は仕方ないと思います。次走以降皐月賞の負けは度外視で考えた方が良さそうですね。

 

3人気 10着 べラジオオペラ

今回の皐月賞は水もかなり含んだ重馬場ということで、前走重馬場で勝利したこの馬に人気が集まりました。

この馬のはどの競馬場でも先行も差しも出来てどんな馬場もこなせてどこからでも速い上がりを使えるという自在性が評価されていた特徴でした。

要はその時その時のトラックバイアスや展開に対して最適なポジションへ臨機応変に対応できる対応力が武器であったはずです。

そして今回、外枠からの差しが決まりやすい馬場、重馬場の中での前半1000m58.5のペースでこの馬が選んだ位置取りは……グラニットのすぐ後ろ、2番手追走の形でした。

途中から抑えきれなくなったタッチウッドが外から上がってきて3〜4番手となりましたが、好走するには結構厳しい位置取りになってしまったかなという印象です。

一応外寄りに出して馬場のいいところを走ろうとはしておりましたが、重馬場を1000m58.5秒のペースについて行ってしまうと流石に苦しかったようです。4角では早々にガス欠を起こし、スムーズなコーナリングもままならないまま位置を下げてしまう形になりました。

恐らくこの馬を買っていた人はタスティエーラやメタルスピードのような位置の競馬を期待していたことでしょう。実際にその二頭はしっかりと掲示板に残っています。

ただこの馬は3番人気と人気を背負っていた分、あまりロスのある競馬はしたくなかったという気持ちが田辺騎手にあったかもしれませんね。しかしそれが今回は仇となってしまう形となりました。

馬自体は非常に器用で安定して結果を出していけるタイプの馬だと思います。ただそれだけに鞍上のエスコートの重要性が増しますね。

次走以降の鞍上には注目したいと思います。そのレースの特徴に合致するタイプの騎手が乗っていれば積極的に買っておくといいでしょう。